料理研究家の上野万梨子さんが私達との夜にとアレンジして下さったお店は、フランス映画のワンシーンを彷彿させるシャンゼリゼ界隈の真ん中とは思えないほど静かで雰囲気のあるシックな4つ星ホテル
Hotel Lancasterの1階、一つ星レストラン「La Table
du Lancaster」でした。フランス料理界の巨匠ピエール・トロワグロの息子でピエールの味を守り続けるミシェルがパリに進出、プロデュースしてオープンしたレストランだそうです。シェフはトロワグロで8年間修行したファブリス・サルヴァドール氏。料理はさることながら、その演出やメニュー構成にも、ミシェル・トロワグロの感性を感じられる、全てにおいて一級のお店です。中庭にテラスもあり、涼しげな水の演出。夏の夜は特にお勧めです。
まずは、おしゃれなパイのアミューズとシャンパンでパリのステキな夜に乾杯しました。
前菜には、帆立貝柱とゼリーのカルパッチョ。大理石のように綺麗に並べられた芸術作品。ナイフを入れるのに躊躇するほど。Mainにはリコッタチーズのカネロニ。筒状のパスタの中には濃厚なリコッタチーズ、コリアンダーがちりばめられ涼しげな逸品でした。数年前に中華系のオーナーに変わったという話を耳にしましたが、なるほど、万梨子さんがオーダーした豚肉のお料理は、八角風味の北京ダック風。その他にもアジアンテイストがたくさん盛り込まれていました。3人でそれぞれ別の料理をオーダーし、こっそり試食も。個性的、且つ上品な味にNOUVELLE
CUISINEを堪能しました。
おいしい料理にはやはり本場のワインを!と、シャンパンの次にワインをいただきました。うれしいことにたくさんのワインがグラスでオーダーでき、前菜に白ワイン、Mainにちょっと重めの赤ワインが料理をさらに引き立ててくれました。
細やかなサービスとくつろげる空間であっという間に夜も更け・・・。
デザートには日本人パティシエのオリジナルMt.Fujiをいただきました。ゆずをふんだんにきかせたケーキは日本の和菓子にも近い味で、これまた美味。最近では、ゆずや小豆、抹茶といった和食材がフランスでも人気のようで、街のパティスリーでも普通にショーウィンドウを飾っていました。
こちらのレストランにはシェフ・パティシエとして、日本人女性パティシエ長江桂子(ながえけいこ)さんが就任しているそうです。ミシェル・トロワグロがスーパーバイザーを務めるレストランでの大抜擢で、これからの彼女の活躍が大いに期待できそうです。伝統あるお店に日本人女性がパティシエとして勤めていらっしゃるとは!日本人の繊細さ・器用さはフランスのスイーツに通用することの証しですね。
夢のような夜に少々舞い上がり気味、我に返った時にはもう遅く、料理や店の写真が少なく、言葉でしか伝えられないのが残念です。けれど、フレンチの最新事情を垣間見た有意義な時間でした。
お店情報
La Table du Lancaster(2004年オープン、2005年3月、ミシュラン一つ星を獲得)
最寄り駅:Metro 1番線 George V
住所: 7, Rue de Berri 75008 Paris
TEL:01 40 76 40 76
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この他にもToday’s
Special Menuが覚えきれないほどありました。
TEXT BY AKO YABUTA |